コロナ禍でドバイに向かう観光客
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【1月29日 AFP】新型コロナウイルスの感染拡大を食い止めるため、世界の大半でロックダウン(都市封鎖)が強化される中、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイ(Dubai)は観光客に門戸を開放し、太陽の光あふれ、しかも隔離措置のない別天地としてのイメージを前面に打ち出している──感染患者が急増しているにもかかわらずだ。
マスクの着用と対人距離の確保は厳格に実施されている一方、レストランやホテル、巨大ショッピングセンターは営業中で、観光業に依存するドバイの日常は普段とほぼ変わらないように見える。
UAEは、人の往来ルートをパンデミック(世界的な大流行)以前の水準の約4分の3まで回復させた。世界最大の民間旅客機A380を再び運航させ、英国やロシアからの観光客を運び込んでいる。
ロシアからの観光客、ドミトリー・メルニコフ(Dmitriy Melnikov)さん(30)によると、ドバイを旅先に選んだ理由は、多くの都市が部分的または完全なロックダウンを実施しており、それ以外の選択肢が限られていたからだという。
メルニコフさんは、AFPに「恐怖心はない」と語る。「ここの人たちを見れば、誰もがマスクをしている。それはいいことだと思う」
出発した国によっては、到着時に改めて検査を課されることがあるが、それ以外は出国時にPCR検査が陰性であれば、観光客は自由にドバイ入りできる。冬でも平均気温は25度ほどで快適だ。
だが、世界で最も開かれた観光地の一つとなることのマイナス面は、新型コロナウイルス感染患者の急増だ。
人口1000万人弱のUAE全体では、1日の感染確認数が3000人台半ばで推移している。死者は合計で745人に上っている。(c)AFP/Shatha Yaish