【1月20日 Xinhua News】中国の求人サービス大手、智聯招聘とBOSS直聘の2社はこのほど、「2020年中国海外留学帰国者就職調査報告」をそれぞれ発表した。報告によると、例年と比較して、中国の海外留学生の帰国意欲が強かった。国内の新型コロナウイルス感染症予防・抑制対策の効果が良好なことが帰国を選択した理由のトップになっており、また中国の経済発展を確信している人が多いことが明らかになった。

 智聯招聘のデータによると、2020年に中国国内で就職活動を行った海外留学生は前年比33・9%増加した。25~34歳層が64・6%を占めて最も多く、修士が全体の72・4%を占め中核勢力となっている。

 BOSS直聘の報告書によると、感染症の影響を受けて大量の高学歴海外留学生が帰国・就職することで、新卒者就職市場の激烈な競争がさらに激化しているという。

 就職先としては、金融、インターネット、文化・娯楽産業に人気が集まった。帰国者の45%が北京、上海、広州(Guangzhou)、深圳(Shenzhen)の「一線都市」での就職を希望し、北京と上海両都市が30%以上を占めた。

 智聯招聘のデータでは、半数以上の回答者が感染症の流行で中国への帰国意欲が強まったと回答しており、留学生の28・3%が当初の海外滞在継続の予定を変更している。うち、米国留学生の中国での就職希望は切実で、2020年の帰国求職者数は前年比86・8%増となった。

 回答者の多くが、感染症流行によって中国の経済発展や雇用に対し自信が深まったと回答した。感染症流行下で中国への帰国を選択する際に考慮した要素について、海外留学生の56・8%が「中国での感染症の予防・抑制対策がより優れている」を選び、以下は「中国での生活がより便利」「中国の経済回復状況がより良好」「中国での就職機会がより多い」と続いた。(c)Xinhua News/AFPBB News