【1月19日 AFP】メキシコ当局は18日、ギャング絡みの暴力行為が相次いでいる同国東部で、拷問を受けた痕のある12人の遺体が遺棄されているのが見つかったと明らかにした。

 ベラクルス(Veracruz)州のエルアマテ(El Amate)で17日に、住民が遺体を発見したのを受けて捜査が開始された。地元公安当局が明らかにした。詳しい状況や遺体の身元は、現時点では明かされていない。

 しかし、匿名を条件にAFPの取材に応じた国家警備隊(National Guard)関係者によれば、12人は現地の自警団によって殺害された誘拐犯とみられている。

 メキシコ最大級の港があるベラクルス州では、ライバル関係にある麻薬組織「ハリスコ新世代(Jalisco New Generation)」と「ロス・セタス(Los Zetas)」が残虐な縄張り争いを繰り広げている。

 メキシコ当局によれば、政府が麻薬取引対策に軍を動員した2006年以降、約30万人が殺害されており、そのほとんどはギャング絡みの暴力に関連しているという。これに対抗して、メキシコ各地で武装した市民による自警団が現れている。(c)AFP