【1月17日 AFP】オーストリアの首都ウィーンで16日、新型コロナウイルス対策の制限措置に抗議し、首相の辞任を求めるデモが行われ、1万人近くが参加した。警察が発表した。

 オーストリアでは現在、昨年3月以降で3度目となるロックダウン(都市封鎖)措置が課されており、生活必需品を販売しない小売店やコンサートホール、劇場、スポーツセンター、学校がすべて閉鎖されている。

 デモ参加者の怒りの矛先は、セバスティアン・クルツ(Sebastian Kurz)首相やメディアに向けられており、ある女性は「報じられている死者数なんてくだらない。(オーストリアが)何をするにも一切権利のない中国のようになるのは嫌だ」とAFPに語った。

 参加者の多くが、マスクの着用やソーシャル・ディスタンシング(対人距離の確保)を拒否した。極右政治家で元副首相のハインツクリスティアン・シュトラッヘ(Heinz-Christian Strache)氏の姿もあった。

「マスク反対派の狂気」を非難する極左集団によるカウンターデモも行われ、警察の推計では約500人が参加した。

 人口約890万人のオーストリアでは、これまでに7053人が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)で死亡している。(c)AFP