【1月13日 AFP】6日に米連邦議会議事堂へ乱入し、死者も出る暴動を起こした集団の中に、五輪の競泳で二つの金メダルを獲得しているクリート・ケラー(Klete Keller)氏の姿があったと、複数メディアが12日に報じた。

 米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)と競泳情報ウェブサイトのSwimSwamは、議事堂へ侵入したドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領の支持者の中に、ケラー氏がいたと報じた。

 まずは保守系ウェブサイトのタウンホール(Townhall)が、米国五輪代表のジャケットを着た身長2メートル近いケラー氏とおぼしき人物が映っている動画を公開し、ニューヨーク・タイムズが匿名の元チームメートとコーチ数人、SwimSwamが少なくとも競泳関係者12人にケラー氏だと確認を取った。

 ケラー氏が暴力行為に及んでいる映像はないが、ニューヨーク・タイムズは、ただその場にいるだけで不法侵入と治安びん乱の罪に問われる可能性があると指摘している。すでに削除された同氏のSNSアカウントには、トランプ大統領を支持する投稿もあったという。

 現在38歳のケラー氏は、2004年のアテネ五輪と2008年の北京五輪で、米競泳界のレジェンド、マイケル・フェルプス(Michael Phelps)氏らと共に男子4×200メートルリレーで金メダルを獲得した。他にも2000年シドニー五輪の同種目で銀メダル、シドニーとアテネの400メートル自由形で銅メダルを獲得した。

 最近は、米国オリンピック・パラリンピック委員会(USOPC)の本部もあるコロラド州コロラドスプリングズ(Colorado Springs)で不動産業者として働いていたという。(c)AFP