【1月9日 AFP】米司法省は8日、米首都ワシントンの連邦議会議事堂襲撃に関与したとして、15人を訴追したと発表した。この中には「手製ナパーム弾」のような威力のある火炎瓶を所持していたとされる男も含まれている。

 司法省は、複数の容疑者を逮捕したと発表。逮捕者には、ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領支持者でナンシー・ペロシ(Nancy Pelosi)下院議長の執務室に侵入したリチャード・バーネット(Richard Barnett)容疑者や、発泡スチロールを使用して威力を高めた火炎瓶11本をトラックに積んでいた男が含まれる。

 米首都ワシントン連邦検察局のケン・コール(Ken Kohl)検事によると、そのほかの容疑者には、弾丸を装填(そうてん)した拳銃を持って議事堂内に入った男、警官を殴打した男、議事堂内への乱入に加わったウェストバージニア州議会議員が含まれる。

 コール検事は議会襲撃をめぐる容疑はまだすべて公表されておらず、連邦捜査局(FBI)が捜査を進める中で順次発表される見通しだと説明した。

 6日に起きた事件では、連邦議会議事堂に群衆が押し寄せる数時間前、トランプ氏や同氏の顧問弁護士ルドルフ・ジュリアーニ(Rudy Giuliani)氏らが大統領の支持者らに対し行動を起こすよう公然と訴えていたことから、トランプ氏らを扇動罪に問うべきだとの声も上がっている。

 だがコール氏は、FBIでは「扇動」や「反乱」の疑いでの捜査は行ってはいないとし、「その種の訴追が行われる見込みはない」との見解を示した。(c)AFP