【1月8日 AFP】ブラジルのジャイル・ボルソナロ(Jair Bolsonaro)大統領は7日、米大統領選で不正があったという盟友ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領の主張を改めて支持し、2022年のブラジル大統領選でも米首都ワシントンと同じような混乱が起きる可能性があると警告した。

世界各国の首脳が米連邦議会議事堂への暴徒乱入を扇動したとしてトランプ氏を非難しているが、「熱帯のトランプ」と呼ばれる極右のボルソナロ氏は、トランプ氏を支持する姿勢を崩していない。

 ボルソナロ氏は大統領府前で支持者らに対し、「この危機全体を引き起こした問題とはそもそも何なのか? 選挙に対する信頼の欠如だ」と語った。「米国は今回のパンデミック(世界的な大流行)を理由に郵便投票を最大限活用した。その結果、3、4回投票する人もいた。死んだ人々も投票した。何でもありだったのは、誰も否定できない」

 米国の選挙当局、州、裁判所はいずれも、大規模な不正があったとするトランプ氏の主張を退けている。

 米連邦議会議事堂への乱入の衝撃的な映像がブラジルでも拡散する中、ボルソナロ氏が2022年の大統領選で敗北した場合、ブラジルでも同様の事態が起きるのではないかと懸念されている。

 ボルソナロ氏は、根拠を示すことなく電子投票システムは不正まみれだとの批判を繰り返し、米国と同様の事態が起きる不安をあおった。

 ボルソナロ氏は、「ブラジルにも不正はある」と述べ、自身の主張通りに投票用紙による投票を再導入しなければ、ブラジルは「米国よりもはるかに深刻な問題」に直面すると警告した。(c)AFP