【1月8日 AFP】女子テニス、世界ランキング29位のダイアナ・ヤストレムスカ(Dayana Yastremska、ウクライナ)は7日、禁止薬物のアナボリックステロイド(筋肉増強剤)に陽性反応を示したとして出場停止処分を科された。同選手は検査結果について、「仰天していると同時に衝撃を受けている」と話している。

 国際テニス連盟(ITF)によれば、ヤストレムスカは昨年11月に行われた抜き打ち検査で、男性の不妊治療に使用されるメステロロン(Mesterolone)代謝物の陽性反応を示した。

 同選手はツイッター(Twitter)に、「いかなる運動能力向上薬や禁止物質もこれまで一度も使用したことはないと断固主張する」と投稿し、「その2週間前の11月9日に行われた、オーストリア・リンツ(Linz)大会での検査では陰性だったので、仰天していると同時に衝撃を受けている」とした。

 また、尿から検出されたメステロロン代謝物の濃度が非常に低かったことに加え、検査の2週間前に陰性だったことを考慮すれば、陽性結果は何らかの汚染に由来するという科学的助言を受けたといい、「この物質は男性が治療に使うもので、女性は有害な副作用が出ることから使用しないよう勧告されていると聞かされた」と強調した。

 ヤストレムスカはツアーで通算3度のタイトル獲得を果たし、四大大会(グランドスラム)では2019年に行われたウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2019)の4回戦進出が最高成績となっている。(c)AFP