【1月1日 AFP】ボリス・ジョンソン(Boris Johnson)英首相の父親、スタンリー・ジョンソン(Stanley Johnson)氏は12月31日、フランスの市民権取得を申請する意向を明らかにした。英国はジョンソン首相が欧州連合(EU)側と結んだ協定の下で同日深夜にEUを完全に離脱する予定で、英国人はその後EU域内の自由な移動ができなくなる。

 仏RTLラジオのインタビューにフランス語で応じたスタンリー氏は「フランス人になるかどうかの問題ではない。私の理解が正しければ、私はフランス人だ! 母はフランスで生まれ、母の母親と祖父も完全にフランス人だった」と述べた。

 スタンリー氏は欧州委員会(European Commission)での職歴もある元欧州議会(European Parliament)議員。英国のEU離脱には当初反対していたが、英国が国民投票でEU離脱を決めた翌年の2017年、立場を変えていた。RTLのインタビューでは「私はいつまでも欧州人であり続ける。これは確実だ」と話した。

 英国は31日午後11時(日本時間1月1日午前8時)、11か月に及び続いた移行期間を終え、完全にEUを離脱する。同国では2016年の国民投票以来、フランス市民権を求める人が急増。その数は2016年の439人から翌年には1605人に増え、2019年にフランス市民権を取得した英国人は3827人に上った。(c)AFP