【12月24日 AFP】(更新、写真追加)欧州連合(EU)と英国は24日、英国のEU離脱後の貿易協定交渉で合意した。間近に迫る英国のEU単一市場からの撤退に伴う経済的打撃の緩和を目指すもので、10か月に及ぶ交渉を経てようやく合意に至った。

 ボリス・ジョンソン(Boris Johnson)英首相は、「合意が結ばれた」とツイッター(Twitter)で明らかにした。

 欧州委員会(European Commission)のウルズラ・フォンデアライエン(Ursula von der Leyen)欧州委員長も、「われわれはついに合意に至った」と発表。「長く曲がりくねった道だったが、最後に良い協定が得られた」「単一市場は公平なものとなり、そしてそうあり続ける」と述べた。

 2016年の国民投票の結果に基づき、英国は今年1月、EUを正式に離脱。移行期間中、EUの規則順守が求められてきた英国は、今月31日にEUの単一市場と関税同盟を離れる。

 貿易協定締結に向けた交渉は、漁業権をめぐり土壇場で難航。最終的に2000ページに及んだこの協定を、フォンデアライエン氏がEU加盟各国に送付する。各国は数日で内容を分析し、その暫定施行を承認するかどうかを判断する見通し。

 一方英議会も、年末の休暇を中断し、31日以前にこの協定について投票を行うことになっている。

 協定への調印が済み、その内容がEU官報で公表されれば、英国が正式にEU単一市場を離脱する来年1月1日に発効する。(c)AFP