【12月28日 AFP】米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)所長のアンソニー・ファウチ(Anthony Fauci)氏は27日、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)による最悪の事態はこれから到来する可能性があると警告した。休暇中の移動により新型ウイルス感染が拡大する中、同国は「重大な時期」に立つことになる。

 同氏はCNNに対し、「私は、今後数週間で事態が悪化する可能性を(ジョー・)バイデン(Joe Biden)次期大統領と共有している」と話した。

 バイデン氏は23日、米国の「最も暗い日々はこれからだ。まだ過ぎ去っていない」と警告していた。

 対象者全員にワクチン接種を呼び掛けているファウチ氏は、自身の1回目の接種後の体調は良く、「何ら深刻なことは起きなかった」と述べた。

 米国の人の移動は、休暇中に大きく減ったものの、依然として高い水準にある。

 米運輸保安局(TSA)によると、先週は飛行機での移動者が6日連続で100万人を超えた。

 先月の感謝祭(Thanksgiving)の休暇に続き、今月に入って米国で新型コロナウイルス感染者数は急増しており、多い日は1日の新規感染者が20万人以上、死者数が3000人以上で推移している。(c)AFP