【12月28日 AFP】スペイン1部リーグのFCバルセロナ(FC Barcelona)でプレーするリオネル・メッシ(Lionel Messi)が、国内テレビ局ラ・セクタ(La Sexta)が27日に放送したロングインタビューの中で、自身の去就については明言を避ける一方、バルセロナは「人生」だと語った。

 メッシはジョゼップ・マリア・バルトメウ(Josep Maria Bartomeu)前会長と対立したこともあり、「変化が必要」だと感じてこの夏、プロキャリアの全てを過ごしてきたバルセロナを去ろうとした。結局、移籍は実現しなかったが、クラブとの契約は今季末までで、来月からは自由に移籍交渉を行える。

 それでもメッシは、ロナルド・クーマン(Ronald Koeman)監督の下での今シーズンに「ワクワクしている」と強調している。

 今月収録されたインタビューの中で、メッシは「バルサは僕の人生だ。このクラブと街に恋している。子どもたちはここで生まれた」と話した。

「夏に悪い時期があったのは事実だ。原因はその前に起こったいろいろなことにある。前シーズンの終わり方、ブロファックス(メッシが退団希望を伝えるのに使った手段)なんかだ」

「開幕当初はそれを少し引きずってしまった」としたメッシだが、「だけど今は気持ち良く過ごしているし、あらゆるものと戦う用意がある。ワクワクしている」と続けた。

 10月に辞任したバルトメウ前会長の後任を決める会長選は、来年1月24日に実施され、その後にはメッシの終身契約を延長するかの交渉が始まるとみられる。

「いろいろな周囲の事情があって、クラブが難しい時期を過ごしているのは分かっているが、自分のモチベーションは落ちていない」と話すメッシだが、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)でクラブ財政が悪化し、大型補強が難しいことは分かっている。クラブが「非常にまずい」状況にあるとも表現し、ネイマール(Neymar da Silva Santos Junior)の電撃復帰の可能性は「それにはお金が必要だが、資金はない。ネイマールは高い」と否定している。

 移籍については、フランス・リーグ1のパリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)でネイマールと再びタッグを組むとの報道も出ているが、夏にはジョゼップ・グアルディオラ(Josep Guardiola)監督が率いるマンチェスター・シティ(Manchester City)加入のうわさが中心だった。

 グアルディオラ監督がバルセロナを率いた4シーズンでリーグ優勝3回、チャンピオンズリーグ制覇(UEFA Champions Leagues)2回を経験しているメッシは、恩師に惜しみない賛辞を贈っている。

「ペップ(グアルディオラ監督)は特別なものを持っている。試合に向けた準備の仕方や、守備や攻撃の方法を説明して、見方を一つに定めてくれるんだ」

「そして試合の展開を正確に解説し、勝つためにどう攻めなければならなかったかを教えてくれる」 (c)AFP