スウェーデンのコロナ対策、規制強化も独自路線を維持
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【12月23日 AFP】スウェーデンのステファン・ロベーン(Stefan Lofven)首相は22日、新型コロナウイルス対策について、最近規制を強化したが従来の方針を維持すると強調した。
スウェーデンは強制力のない施策を主に打ち出し、他の欧州諸国で実施されたようなロックダウン(都市封鎖)を導入せずに新型ウイルスの流行と闘うと決断し、世界的な注目を集めてきた。
しかし、深刻な第2波とさらなる死者数の急増を受け、秋には規制を強化した。とりわけ厳しかったのは、公共の場に9人以上で集まることを禁じ、社会的交流を1世帯かごく小さな友人の輪の内にとどめるよう求めたものだった。
21日、スウェーデンは流行が始まって以来初めて、近隣国の一つであるデンマークからの入国を禁じる措置を導入した。ロックダウンにうんざりしたデンマーク人が買い物をするためにスウェーデンを訪れるのを防ぐためだ。
ロベーン首相は公共放送スウェーデン・テレビ(SVT)に対し「戦略は変わったのか、と問いただしたいだろう。答えはノーで、実質的にこれは(これまでと)全く同じ戦略だ。可能な限り感染拡大を抑制してください」とコメント。「もちろん、状況に応じて変更を加えることもできなければならない」と続けた。
外出制限や、飲食店や小売店の完全な休業命令を出す予定はなくとも、18日に導入された新施策では午後8時以降の酒類の販売を禁止する他、同国で初めて公共交通機関でのマスク着用を推奨している。
小売店とスポーツジムでの入場者数制限や、飲食店では1卓当たり最大4人までとする制限も発表された。
また、ロベーン首相は記者会見で、新型ウイルス関連死者の半数近くを出した高齢者施設に関して政府主導の調査を行うと約束した。(c)AFP