【12月22日 AFP】冬でも暖かく穏やかな「太陽の州」として知られる米フロリダの今年のクリスマスは異例の寒さとなり、イグアナが降るかもしれない。現地気象当局が21日、予想を発表した。

 米国立気象局(National Weather Service)マイアミ支局はツイッター(Twitter)に、同州の今年のクリスマスは「氷点下1度から4度の低い気温で、イグアナが降る可能性があります。予報の変化に注意して暖かくして過ごしてください!」と投稿した。

 フロリダ州南部の住民は今後数日間、普段の短パン、Tシャツから暖かい服に着替えた上で、ヤシの木から寒さで動けなくなった爬虫(はちゅう)類が落ちてこないか注意しなければならない。

 気象局によると、変温動物のイグアナは、気温が4度を下回ると動かなくなり、すみかの木から落下する。寒さで死ぬわけではなく、気温が再び上がるまで動けなくなるだけだ。

 フロリダ州に生息するイグアナは外来種だが、今やその数は植物相を破壊するほど多く、寒さで硬直したイグアナが木から降ってきて、それに当たる危険は実際にある。

 昨年は地元当局が住民に対し、なるべく苦痛を与えない方法で、できる限り多くのイグアナを駆除するよう呼び掛けていた。

 2018年には寒波の影響で「イグアナの雨」が降り、住民を驚かせた。硬直したイグアナを毛布でくるんで温めようとしたり、家に連れ帰ったり、車の中に入れて起こそうとしたりする住民もいた。

 しかし、イグアナは寒さによる眠りから覚めると自衛のために攻撃的になることがあるため、当局はこうしたことをしないよう強く忠告している。(c)AFP