【5月23日 AFP】米フロリダ州の男性が、新型コロナウイルスの感染拡大と、同州の脆弱(ぜいじゃく)な生態系を壊す外来種の問題を同時に解決する方法を考案した。ニシキヘビとイグアナの革でマスクを作ることだ。

 爬虫(はちゅう)類の革を使ってマスクを製作しているのは、「オール・アメリカン・ゲーター・プロダクツ(All American Gator Products)」を経営するブライアン・ウッズ(Brian Woods)氏(63)。マイアミの北40キロに位置するダニアビーチ(Dania Beach)の作業場でウッズ氏は、「非常に深刻な問題をファッションで表現した」と話した。

 着想を得たのはインターネットで見つけた奇妙な情報だ。馬が女性のブラジャーをマスクとして着けていたのを目にしてからだという。

 ウッズ氏は現在、自身のフェイスブック(Facebook)のページで、ニシキヘビの皮で作ったマスクを90ドル(約9700円)で販売している。

 ニシキヘビは、20世紀の終わり頃に外来ペットとしてフロリダに持ち込まれ、その後、捕食者のいないエバーグレーズ(Everglades)に放たれたと考えられている。

 スネークハンターのエイミー・サイウィ(Amy Siewe)氏は、「ニシキヘビは全長5.5~6メートルになり、ネズミからシカまであらゆるものを食べる」と言う。

 フロリダ魚類・野生生物保存委員会(Florida Fish and Wildlife Conservation Commission)は、ニシキヘビを捕まえた人に賞金を払っている。

 イグアナもペットとしてフロリダに持ち込まれて野生に放たれ、穏やかな気候の中でどんどん繁殖したと考えられている。(c)AFP