【12月20日 AFP】19日に行われた20-21スペイン1部リーグのバレンシア(Valencia CF)戦で、クラブ通算643ゴール目を決め、一つのクラブでのゴール数でペレ(Pele)氏の最多記録に並んだFCバルセロナ(FC Barcelona)のリオネル・メッシ(Lionel Messi)だが、サッカー史上最高の点取り屋は一体誰なのか。

 メッシはバレンシア戦の前半、PKを相手GKにセーブされたが、こぼれ球を折り返したジョルディ・アルバ(Jordi Alba)のクロスに頭で合わせ、サントスFC(Santos FC)時代のペレ氏の記録に並んだ。

 メッシは748試合の出場で643ゴールを挙げているため、平均で1.16試合に1点のペースで得点している計算になる。これはサントスで757試合に出場し、平均1.17試合で1ゴールのペレ氏をわずかに上回る。

 メッシが記録を更新しなかったシーズンは過去にほとんどない。昨シーズンの7月1日に行われたアトレティコ・マドリード(Atletico de Madrid)戦でも、意表を突く「パネンカ」でのPKを決め、クラブと代表を合わせたプロ通算700ゴールに到達した。

 プロ初ゴールを決めたのは、15年以上前の2005年5月1日に行われたリーグのアルバセテ・バロンピエ(Albacete Balompie)戦だった。以来、公式戦以外を含めると、メッシはバルセロナで801試合に出場して680ゴールを決めている。

 これはセサル・ロドリゲス(Cesar Rodriguez Alvarez)氏の230ゴールを大きく上回り、悠々とクラブ歴代最多記録となっている。スペイン1部リーグの通算ゴール数でも、かつてのライバルであるクリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)が311ゴールなのに対して、メッシは450ゴールとなっている。

 また、メッシは欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)4回など、バルセロナで34個のタイトルを獲得しており、こちらもクラブ歴代最多となっている。

 現在80歳のペレ氏はメッシを祝福し、インスタグラム(Instagram)に「君と同様、私も毎日同じウエアを着ることのいとおしさを分かっている人間だ」「われわれのような同じクラブを長く愛する者のストーリーは、残念ながらどんどん希少になっている。君を大いにたたえるよ、レオ・メッシ」と書き込んだ。

 現時点で、ペレ氏がまだ上回っている記録もある。代表とクラブを合わせた同氏の公式戦通算ゴール数は757から767ゴールと言われており、これはメッシの714ゴール、ロナウドの756ゴールよりも多い。本人は、非公式の試合を入れれば1000点以上は決めていると主張している。

 しかし公式戦に限れば、ペレ氏よりもさらに多く得点を決めている選手がいる。それがチェコ系オーストリア人のヨーゼフ・ビカン(Josef Bican)氏で、20年を超えるプロキャリアで805ゴールを積み重ねている。(c)AFP/Patxi VRIGNON-ETXEZAHARRETA