【12月16日 AFP】来季の米大リーグ(MLB)について、春季キャンプ前に選手全員が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のワクチン接種を受けられるようにならない限り、開幕を遅らせて試合数を減らすことを各球団のオーナーが希望していると、15日付の米紙USAトゥデー(USA Today)が報じた。

 MLBは通常、2月にアリゾナ州とフロリダ州でキャンプインしてシーズンに向けた準備が始まる。しかし、米国での新型ウイルス感染者数はとどまることを知らず、死者が30万人を超す中で、各球団は安全なキャンプ開催ができるのかを懸念している。

 そのため、USAトゥデーによると各球団のオーナーは、来年5月であれば国内で接種が始まったばかりのワクチンが選手やスタッフに行き渡るのではないかという考えのもと、開幕を3月から5月にずらし、試合数を162試合から140、もしくは130試合に減らして新型ウイルスの影響を抑えることを求めている。

 あるナ・リーグ球団のオーナーは、同紙に対して「適切なプロトコルを用意した上で、春季キャンプを始められる可能性はまずないだろう」と話した。

「選手に対しては、キャンプ前にワクチンを接種しろという声が高まるはずだし、それで開幕が4月にずれ込んで130試合になるなら仕方がない」「ワクチンなしで162試合を予定し、いつも通りの時期にキャンプを始めようなんて正気じゃない」

 ア・リーグ球団のあるオーナーも「2月のキャンプインはどうやっても無理だろう」「可能性はゼロだ。誰もが安全に試合をできるようにすることが大切だし、それが実現できるなら試合数が140か、120か、80かは気にしない」と話している。(c)AFP