【11月13日 AFP】米大リーグ(MLB)は12日、2020年シーズンの最優秀選手(MVP)が発表され、ナ・リーグでは新型コロナウイルス感染の危機を乗り越えたアトランタ・ブレーブス(Atlanta Braves)のフレディ・フリーマン(Freddie Freeman)、ア・リーグではシカゴ・ホワイトソックス(Chicago White Sox)の12年ぶりのポストシーズン進出に貢献したホセ・アブレウ(Jose Abreu)の両一塁手が選出された。

 米国とカナダの二重国籍を持つ31歳のフリーマンは、新型ウイルスのパンデミック(世界的な大流行)によって短縮された今季、60試合に出場して打率.341、13本塁打、53打点を記録。30票中28の1位票を獲得し、ワールドシリーズを制したロサンゼルス・ドジャース(Los Angeles Dodgers)の2位ムーキー・ベッツ(Mookie Betts)に大差をつけた。

 フリーマンは「信じられない。今はいろんな感情が込み上げている」とコメントした。「こんなことが起きるなんて全く思っていなかった。子どもの頃はとにかく父と打撃の練習をして楽しんでいたが、まさかこんな場所にたどり着けるなんて。素晴らしいよ」

 シーズン開幕前の新型ウイルス検査で陽性反応を示したフリーマンは、高熱が出たときは神に「どうか連れていかないで」と祈るほどひどい状況だったと明かした。フリーマンは7月初めに感染したが、月末にはチームに復帰できるまで回復していた。

 一方、33歳のアブレウはニューヨーク・ヤンキース(New York Yankees)のDJ・ルメイユ(D.J. LeMahieu)とクリーブランド・インディアンス(Cleveland Indians)のホセ・ラミレス(Jose Ramirez)を抑えての受賞となった。

 21の1位票を獲得したアブレウは、ア・リーグで最多安打(76本)と最多打点(60打点)の両タイトルを同時に獲得した史上4人目の選手となった。

 また、キューバ人選手のシーズンMVPは、1965年に受賞した元ミネソタ・ツインズ(Minnesota Twins)のソイロ・ベルサイエス(Zoilo Versalles)氏、1988年に受賞した元オークランド・アスレチックス(Oakland Athletics)のホセ・カンセコ(Jose Canseco)氏に続き、アブレウが3人目となる。(c)AFP