【12月15日 AFP】女子ゴルフ米国ツアーメジャー最終戦、全米女子オープン(US Women's Open Championship 2020)は14日、米テキサス州ヒューストン(Houston)のチャンピオンズGC(Champions Golf Club、パー71)で前日から順延となっていた最終日が行われ、韓国のキム・イェリム(A-Lim Kim)が終盤の猛攻で勝利をもぎ取り、通算3アンダーでメジャー初制覇を果たした。渋野日向子(Hinako Shibuno)は18番で約9メートルのバーディーパットを決めるスーパーショットを見せたが、通算1アンダーの4位で終えた。

 母国ツアー以外では一度も優勝したことがなかった25歳のキムは、上がり3ホールで連続バーディーを奪って四つスコアを伸ばした。これで同胞で世界1位の高眞榮(Jin Young Ko、コ・ジンヨン)と、最終ラウンドの大半で首位に立っていた米国のエイミー・オルソン(Amy Olson)を1打差で抑え、「きょうは最初から飛ばして積極的にピンを狙っていった」「それがうまくいった」と振り返った。

 全米女子オープン初出場のキムは、第3ラウンドまで首位を維持していた渋野に大きく5打差をつけられていた中で最終ラウンドに臨んだ。しかしながら、フロントナインでは5番、6番、8番でバーディーを奪うなど、圧巻のパフォーマンスを披露してリーダーボードを駆け上がり、通算2アンダーで後半へ折り返した。

 10番と11番の連続ボギーでイーブンパーに後退した際には勢いが止まったかと思われたものの、16番のバーディーでオルソンに1打差に迫ってラウンドは混戦状態に。さらに17番でバーディーを沈めて同選手に並ぶと、18番ではピンまで約2メートル半に寄せる119ヤードの圧巻のウエッジショットを見せ、これを見事にねじ込んでリードを奪った。

 これでプレッシャーをかけられたオルソンは、再びトップを奪い返すべくスコアを伸ばしていく必要に突如として迫られた。しかし、冷静さを失ってパー3の16番でボギーをたたくと、17番ではどうにかパーセーブに成功したが、18番ではトップと並ぶためにはイーグルを狙うしかなくなった。結局これは力が及ばなかったものの、ロングバーディーを決めて高眞榮と2位を分け合った。(c)AFP