【12月10日 AFP】米ジョンズ・ホプキンス大学(Johns Hopkins University)の集計によると、米国では9日、過去24時間に確認された新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の死者数が3000人を超え、1日当たりの死者数としては4月以来最多となった。

 先月の感謝祭(Thanksgiving)の連休に大勢の人が「ステイホーム」の呼び掛けを無視して国内各地を移動したことから、専門家らは休暇後に死者数が急増すると警告していた。

 グリニッジ標準時(GMT)10日午前0時30分(日本時間同午前9時30分)時点でのデータによると、米国で過去24時間に確認された死者数は3071人で、累計死者数は28万9188人となった。また新規感染者数は22万481人前後だった。

 米国におけるCOVID-19流行に関するデータの収集・発表を行っているボランティア組織「コービッド追跡プロジェクト(Covid Tracking Project)」によると、カリフォルニア州では9日の新規感染者数が3万人を超え、1日当たりの感染者数が全州の中で最多を記録した。同州では今週、大部分の地域でロックダウン(都市封鎖)が実施され、約3300万人がその対象となっていた。

 全国の入院患者数も増加し続けており、9日には10万6000人超と最多を記録した。

 米国では過去2週間、COVID-19関連の死者数が1日当たり2000人を超える日が複数回あり、流行初期に近い数値を記録している。

 大規模で抑制不能の感染拡大に直面する米当局は、ワクチンが流行を阻止できると期待を寄せている。米製薬大手ファイザー(Pfizer)と独製薬ベンチャーのビオンテック(BioNTech)が開発したワクチンが10日に審議され、数日以内に緊急使用が認められる可能性がある。

 流行が始まって以来の米国の累計感染者数は、約1500万人となっている。(c)AFP