【12月10日 AFP】国際検査機関(ITA)は9日、ドーピングの取り締まり強化の一環として、2014年ソチ冬季五輪で採取された尿検体を再分析すると発表した。2022年北京冬季五輪までに、結果の処理などを含むソチ大会の再分析プログラムを完了することが目的だとしている。

 ITAは「ソチ五輪の後、ドーピングコントロールの過程で改ざんがあったとする深刻な問題が明るみに出た。すでに国際オリンピック委員会(IOC)は2016年、大会に参加したロシア選手の多くの検体を再検査した」と述べた。

「今後ITAは再分析プログラムを大会に参加した全ての国および競技に広げ、集められた全検体の半分以上の再検査を第1段階として行う」

 世界アンチ・ドーピング規定の下では、検体は1回目の分析から最大10年保存され、同じ法的効力が保たれる。

 ITAによれば、2008年北京五輪と2012年ロンドン五輪で採取された検体の再分析では、これまでに130以上のドーピング違反が認められ、「不正の検知と抑止において、このようなプログラムの有効性が明らかになっている」という。(c)AFP