【12月5日 CNS】中国・北京市海淀区(Haidian)にある清朝の離宮の遺構・円明園に、海外に流出していた馬の首の銅像が帰ってきた。1日に円明園の正覚寺で銅像の収蔵式が行われた。円明園から海外に流出した重要文化財が帰ってきた初のケースで、中国では「160年ぶりの帰還」と話題になっている。

 馬首像は、円明園の西洋建築の一角にあった噴水時計「十二生肖獣首銅像」の一部。12体の動物が2時間おきに水を噴射する仕組みだった。首像はその後、時代の動乱の中で海外に流出。その時期は諸説あるが、中国では一般的にアロー戦争中の1860年、北京に侵攻した英仏連合軍が円明園を焼き払った際に略奪、離散したとされている。

 馬首像は、イタリア人のデザインに基づき清朝の宮廷職人が制作した作品。東西文化の融合を象徴した銅像は長い歳月を経た今も腐食せず、その姿を当時のままとどめている。

 1日から「100年の夢がかなった-馬首像帰還展」を開催。馬首像は今後、正覚寺で常設展示される。(c)CNS/JCM/AFPBB News