【12月3日 AFP】(更新)アゼルバイジャンは3日、係争地ナゴルノカラバフ(Nagorno-Karabakh)をめぐるアルメニアとの紛争で、2800人近い自国兵が死亡したと発表した。同国が自軍の被害の詳細を公表したのは初めて。

 アゼルバイジャン国防省は、今回の紛争で自軍兵士2783人が死亡し、さらに100人が行方不明だと発表した。

 一方、アルメニアも先に、自軍兵士2317人の死亡を発表。また民間人も、アゼルバイジャン人93人、アルメニア人50人が犠牲になったとしている。

 アルメニア系住民が多数を占めるナゴルノカラバフは、1990年代に起きた紛争後、アゼルバイジャンから分離。当時戦闘で約3万人が死亡し、同地に住んでいた多くのアゼルバイジャン人が家を失った。

 アルメニアとアゼルバイジャンは9月下旬に新たに衝突。フランス、ロシア、米国が介入し和平調停を進めようとしたにもかかわらず、戦闘は続いた。

 アゼルバイジャン側がアルメニア側の勢力を制圧し、ナゴルノカラバフの主要都市ステパナケルト(Stepanakert)への進攻を宣言したが、先月9日にロシアの仲介で、双方が完全停戦に合意。

 これによりアルメニア側は、1990年代に占領した領地のうち7地区を失った。(c)AFP