【12月2日 AFP】2007年の映画『JUNO/ジュノ(Juno)』で米アカデミー賞(Academy Awards)主演女優賞にノミネートされたカナダ人俳優のエレン・ペイジ(Ellen Page)さん(33)が1日、トランスジェンダーであることを公表し、「エリオット・ペイジ(Elliot Page)」への改名を発表した。ペイジさんは公表について喜びを表明する一方で、反発への不安も吐露した。

 ペイジさんはソーシャルメディアへの投稿で「ようやく、本当の自分を追求できるほど自分を愛せるようになった」として、これまでの道のりを支えてきたトランスジェンダーの人々に感謝。「自分がトランスであること、クィアであることがうれしい」と宣言した。

 ペイジさんは「今、本当に幸せな気持ち」としつつも、「(プライバシーの)侵害や、憎悪、『ジョーク』や暴力が怖い」と告白。一方で、「トランス医療を犯罪化し、私たちが存在する権利を否定する」政治家や、「巨大プラットフォームを使い、トランスコミュニティーに対して敵意をぶつけ続ける」著名人を批判した。

 ペイジさんは、低予算ながらヒットした『ジュノ』で妊娠したティーンエージャーを演じて脚光を浴びた後、コメディー映画『ローラーガールズ・ダイアリー(Whip It)』(2009年)、米俳優レオナルド・ディカプリオ(Leonardo DiCaprio)さんと共演した人気SF映画『インセプション(Inception)』(2010年)、ウディ・アレン(Woody Allen)監督のコメディー映画『ローマでアモーレ(To Rome with Love)』(2012年)などに出演。

 2014年には同性愛者であることを公言し、米映画界の性的少数者(LGBTQ)を代表する存在となった。2018年にはダンサーのエマ・ポートナー(Emma Portner)さんと結婚。最近ではネットフリックス(Netflix)のスーパーヒーロードラマ「アンブレラ・アカデミー(The Umbrella Academy)」に出演している。(c)AFP