【12月1日 AFP】エチオピア北部ティグレ(Tigray)州の州政府与党「ティグレ人民解放戦線(TPLF)」の指導者は11月30日、政府軍との戦闘は継続していると発表した。アビー・アハメド(Abiy Ahmed)首相はその2日前に、軍事作戦が「完了した」と宣言している。

 TPLFを率いるデブレチオン・ゲブレミカエル(Debretsion Gebremichael)氏はAFPの電話取材で、自身はティグレ州に残り、「われわれの土地に侵略者がいる限り」戦闘を続けると表明。紛争が長期化する懸念が強まった。

 昨年ノーベル平和賞(Nobel Peace Prize)を受賞したアビー氏は今月、TPLFによる連邦政府軍への組織的な攻撃があったとして、デブレチオン氏らTPLF幹部に対する軍事作戦の実行を指示した。戦闘でこれまでに数千人が死亡し、数万人が隣国スーダンに避難している。

 アビー氏は先月28日夜、連邦政府軍がティグレ州の州都メケレ(Mekele)を制圧したと発表し、勝利を宣言。しかし、デブレチオン氏は先月30日、「戦闘は続いている」と述べた上で、「すべてが終わったかのように国際社会をだまそうとしている」とアビー氏を非難した。(c)AFP/Robbie COREY-BOULET