【11月30日 AFP】29日に行われた20F1第15戦バーレーンGP(Bahrain Grand Prix 2020)決勝で、ハース(Haas)のロマン・グロージャン(Romain Grosjean)がマシンが炎上する大事故に遭ったことについて、F1のマネジング・ディレクターを務めるロス・ブラウン(Ross Brawn)氏らが徹底調査を約束した。

 29日のレースでは、グロージャンが高速でバリアーに衝突し、真っ二つになったマシンが炎上する恐ろしいクラッシュが起こったが、ドライバー本人は自力でコックピットから脱出し、大けがをせずに済んだ。

 これについて、優勝したメルセデスAMG(Mercedes AMG)のルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)を中心に、現在のF1の安全策に対する称賛の声が広がっているが、ブラウン氏は予想外の心配な問題点があったと発言。「事故について徹底調査を行う」と述べた。

「あの炎は心配な部分だ。バリアーが破れてばらばらになったのも気にかかるが、マシンの安全性には満足できる。おかげでなんとか乗り切ることができた。それでも、予想外の問題も起こった」「あのような事故はしばらく見ていなかったが、バリアーを突き抜ければ普通は致命傷につながる」

 一方でブラウン氏は、グロージャンらと同様、コックピットを囲む頭部保護装置「Halo」が命を救ったと話しており、「きょうのレースとグロージャンを救ったHaloは、開発当初は物議を醸したが、今では疑う余地のない装置だし、導入を推進した人たちには脱帽だ」とコメントしている。

 国際自動車連盟(FIA)のレースディレクターで、安全面を担当するマイケル・マシ(Michael Masi)氏も、クラッシュの全面的な調査を行うことを約束している。(c)AFP