【11月30日 AFP】20-21スペイン1部リーグは29日、第11節の試合が行われ、FCバルセロナ(FC Barcelona)はオサスナ(CA Osasuna)に4-0で快勝し、先日亡くなったクラブのレジェンドであるディエゴ・マラドーナ(Diego Maradona)氏に勝利をささげた。

 バルセロナで2シーズンを過ごしたマラドーナ氏は25日、60歳でこの世を去った。

 この一戦の前には、センターマークに置かれた同氏のユニホームを囲むようにして両チームの選手がセンターサークルに並ぶ中、地元カタルーニャ(Catalonia)自治州出身のチェロ奏者パブロ・カザルス(Pablo Casals)氏が演奏する「鳥の歌(The Song of the Birds)」が流され、アルゼンチン代表でマラドーナ氏がつけた伝説の背番号10を受け継いだリオネル・メッシ(Lionel Messi)はうつむいていた。

 バルセロナのロナルド・クーマン(Ronald Koeman)監督は27日、「ピッチ上でできることを披露する」のがチームにとって最善の追悼だと述べていたが、チームはそのアドバイスに従った。

 バルセロナは29分、密集したゴール前でマルティン・ブライトバイテ(Martin Braithwaite)が膝で合わせて先制すると、42分にはアントワーヌ・グリーズマン(Antoine Griezmann)がペナルティーエリアの外から強烈なボレーシュートを突き刺し、リードを広げた。

 57分にはグリーズマンのアシストからフィリペ・コウチーニョ・コレイア(Philippe Coutinho Correia)が押し込み、メッシも73分に見事なゴールを決めた。

 バルセロナのユニホームを脱いだメッシは、マラドーナ氏がかつて1シーズン所属したアルゼンチン1部ニューウェルス・オールドボーイズ(Newell's Old Boys)のビンテージ版ユニホームを披露し、自身のゴールを祝った。

 クーマン監督は「素晴らしい瞬間だった」と振り返った。「レオ(メッシの愛称)のゴールやジェスチャーは、マラドーナにささげられた」「非常に重要なものだった。われわれ欧州人は、マラドーナがアルゼンチンでどれほど大きな存在なのか気づいていない」

 7位に浮上したバルセロナだが、同日にホームで3位ビジャレアル(Villarreal CF)と1-1で引き分けた首位レアル・ソシエダ(Real Sociedad)には10ポイント差をつけられている。(c)AFP