【11月29日 AFP】インドネシア・スラウェシ(Sulawesi)島で27日、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」とつながりのある武装勢力がキリスト教徒らが住む奥地の村を襲撃し、住民4人が死亡した。死者の1人は斬首され、別の1人は焼き殺された。

 当局が28日、明らかにした。警察によると、刃物と銃で武装した集団は中スラウェシ(Central Sulawesi)州の村を襲い、住民らを殺害。祈りや礼拝に使われていた家を含む民家数棟に火を放った。

 容疑者はまだ拘束されておらず、犯行動機は今のところ不明だが、当局はスラウェシ島を拠点とするイスラム系組織「東インドネシアのムジャヒディン(Eastern Indonesia MujahideenMIT)」による犯行とみている。MITはISへの忠誠を表明しているインドネシア過激派の一つ。

 世界で最もイスラム教徒の人口が多いインドネシアは、イスラム武装勢力やテロ攻撃への対応に長年追われており、中スラウェシ州では数十年にわたり、キリスト教徒とイスラム教徒の間で断続的に暴力事件が発生している。

 インドネシアのキリスト教徒はこれまでも攻撃の標的にされており、2018年には国内第二の都市スラバヤ(Surabaya)で、ISとつながりのある過激派組織「ジャマー・アンシャルット・ダウラ(Jamaah Ansharut Daulah)」が複数の教会に対して幼い子供らを実行犯にした自爆攻撃を行い、礼拝に参加していた十数人が死亡した。(c)AFP