チャドで遊牧民と農民が衝突、22人死亡 発端は牛
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【11月28日 AFP】チャド南部カビア(Kabbia)地域で23日から24日にかけて遊牧民と農民の間で衝突があり、少なくとも22人が死亡した。マハマト・ゼネ・シェリフ(Mahamat Zene Cherif)外務・アフリカ統合・国際協力・ディアスポラ相が27日、明らかにした。両者の間では、対立によって死者が出る事例が相次いでいる。
シェリフ氏はAFPに対し、遊牧民と農民は矢で打たれるなどしてそれぞれ11人が死亡、34人が負傷したと述べ、カビア地域では夜間外出禁止令が出され、これまでに66人が拘束されたと明らかにした。
別の当局者の情報によると、引き金になったのは、牛などが農耕地を踏み荒らしたために農民が牛を盗んだことだった。
乾燥地帯のサヘル(Sahel)地域では長年、先住民族の農民とアラブ系遊牧民の間で緊張状態が続いており、時に死者が出る衝突に発展。多くの場合、スーダンから時に越境して来る遊牧民が家畜を農耕地に連れ出して作物に被害を与え、両者が対立する流れで暴力沙汰が起きている。(c)AFP