エムバペらが警官の黒人暴行を非難「我慢ならない」
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【11月27日 AFP】フランス・リーグ1のパリ・サンジェルマン(Paris Saint-Germain、PSG)に所属するキリアン・エムバペ(Kylian Mbappe)は26日、怒りの声が向けられている黒人の音楽プロデューサーが暴行されている映像について「我慢ならない」出来事だと述べ、仏代表のチームメートや他のアスリートに続く形で批判の輪に加わった。
負傷した音楽プロデューサー・ミシェル(Michel)さんの写真を添え、エムバペがツイッター(Twitter)に「我慢ならない映像であり、許容できない暴行」「人種差別にノーを」と記した投稿は、すぐさま拡散された。
「Black Lives Matter(黒人の命は大切)」運動に強く共感している米国のスポーツ選手とは異なり、仏のアスリートたちはこれまで一般的に、政治的態度を公にすることに対しては消極的だった。
しかし、今回の件は胸に刺さるものがあったようで、トップアスリートも次第に声を上げつつある。
エムバペとともにW杯ロシア大会(2018 World Cup)を制したフランス代表の一員で、スペイン1部リーグのFCバルセロナ(FC Barcelona)に所属するアントワーヌ・グリーズマン(Antoine Griezmann)とサムエル・ウムティティ(Samuel Umtiti)も、パリで3人の警官がミシェルさんを暴行している映像が流出したことを受け、抗議の輪に加わった。
暴行の様子を捉えたオンラインニュースサイト「ループサイダー(Loopsider)」の映像をツイッターに添えたグリーズマンは、数百万人のフォロワーと、メンション機能を利用してジェラルド・ダルマナン(Gerald Darmanin)内相に向けても「わがフランスが気の毒だ」と記した。
ウムティティも「人間は…非人道的なこともできてしまう!」とツイートした。
今回の件の前には、黒人やアラブ系市民に対する警察官による暴行に関する捜査が注目を集めており、警官の顔写真をメディアが報じる権利を制限する新たな法案に関して懸念が高まっていた。(c)AFP