【11月24日 AFP】イングランド・プレミアリーグ、リバプール(Liverpool FC)のユルゲン・クロップ(Juergen Klopp)監督は、極限まで消耗したチームの健康を守るための変更が行われなければ、上位6チームは11選手がいる状態で今季を終えられないかもしれないと述べた。

 負傷者の続出によりすでに多くの選手を欠いているリバプールは、22日夜に行われたリーグ戦でレスター・シティ(Leicester City)に3-0で勝利。しかし、25日には欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2020-21)でアタランタ(Atalanta)をホームに迎え、28日の昼には再びプレミアリーグでブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオンFC(Brighton & Hove Albion FC)とのアウェーゲームが控えており、今週は6日半で3試合を行うことになっている。

 プレミアリーグに関して国内最大の放映権を持つ英スカイ・スポーツ(Sky Sports)のインタビューに応じたクロップ監督は、強い口調で「もし水曜日の夜と土曜日の午後0時30分にプレーし続けることになれば、11選手いる状態でシーズンを終えられるかどうか分からない。上位6、7チーム全てだ」と語った。

 3シーズン計45億ポンド(約6240億円)の契約の下、スカイ・スポーツは各節から最初に試合を選択する権利を保持しており、英BTスポーツ(BT Sport)がメインとなるゲームを2番目に選ぶ。

 しかしクロップ監督は、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)によって3か月の中断になった昨季の失われた時間を埋め合わせようとスケジュールが過密になる中、放送局はこれまでと全く違うシーズンの状況に適応すべきだと話した。

「誰もが難しいと言ってくるが、本当に大変なのは選手たちだ。それが難しいことだ。あとはオフィスの机で下される決断だけだ」

「もし誰かがまた契約について言ってきたら、本当に頭がおかしくなる。今の契約はコロナのシーズンのために結ばれたものではないから」

「われわれ全員が適応しなければならない。みんなマスクを着用してここに立っているが、マスクをしてどこかに行ったり、近い距離にいられなくなったりすることを1年前に考えたか? それが今の状況だ。全てが変わったのに、放送局との契約はいまだに『そう決めたのだから続けている』といった姿勢だ」

 クロップ監督はまた、さらなる負傷者が出るのを避けるため、アウェーでのブライトン戦にユースチームを送ることさえ考えていたと明かした。

 レスター戦はビルヒル・ファン・ダイク(Virgil Van Dijk)やジョー・ゴメス(Joe Gomez)、トレント・アレクサンダー・アーノルド(Trent Alexander-Arnold)、ジョーダン・ヘンダーソン(Jordan Henderson)、ティアゴ・アルカンタラ(Thiago Alcantara do Nascimento)、シェルダン・シャキリ(Xherdan Shaqiri)、アレックス・オックスレイド・チェンバレン(Alex Oxlade-Chamberlain)が欠場しており、新型コロナウイルスの検査で陽性反応を示したモハメド・サラー(Mohamed Salah)も離脱している。

 クロップ監督は「(ブライトン戦に)よろめきながら向かうことになる」と述べ、勝ち点を「与える」ことさえ考えたと主張した。

 個人的な利益のための不満ではないと強調するクロップ監督は、「私がそれについて話すときは、全ての選手を考えてのことであり、自分たちに関してでは一切ない。イングランドの選手や、夏に欧州選手権(UEFA Euro 2020)でプレーする全選手の問題だ」と続けた。(c)AFP/Kieran CANNING