【11月24日 AFP】サッカー元南アフリカ代表のDFアネレ・エンゴンカ(Anele Ngcongca)選手が23日、同国ダーバン(Durban)近郊で交通事故に遭い、33歳の若さで亡くなった。恩師のピツォ・モシマネ(Pitso Mosimane)氏は、同選手を「陰の英雄」とたたえて惜しんだ。

 エンゴンカ選手が所属していた同国1部リーグのアマズルFC(AmaZulu FC)は、乗っていた車が制御を失った後、外に投げ出されて同選手は死亡したと明かした。

 エンゴンカ選手と同じくマメロディ・サンダウンズ(Mamelodi Sundowns)を最近退団したモシマネ氏は、同クラブで一緒に過ごした4年間を振り返り、「彼がチームにいたことは幸運だった」「目立たないときでも彼は素晴らしい選手だったし、ピッチの外では生粋の紳士だった。アネレのことを知り、愛した皆さんにお悔やみを申し上げる」とAFPの取材に語った。

 また、同選手の代理人でオーランド・パイレーツ(Orlando Pirates)の元指揮官でもあるマイク・マカーブ(Mike Makaab)氏は、「心が傷ついている。私は息子であるアネレ・エンゴンカを失った。あの若者と10年以上も特別な関係を築いてきた」と語った。

 ケープタウン出身のエンゴンカ選手は、2010年W杯南アフリカ大会(2010 World Cup)のグループステージで母国が2-1で勝利したフランス戦に出場したが、チームは決勝トーナメント進出はかなわなかった。バファナ・バファナ(Bafana Bafana、南アフリカ代表の愛称)では合計53試合でプレーし、最後の出場は4年前となっていた。

 地元クラブのFCフォーチュン(FC Fortune、現ウエスタン・プロバンス・ユナイテッド<Western Province United FC>)でプロのキャリアを開始したエンゴンカ選手は、ベルギー1部リーグのKRCヘンク(KRC Genk)でプレーした後、期限付きで当時フランス・リーグ1のトロワ(Troyes AC)に移籍するなど、欧州で9年間を過ごした。(c)AFP