【11月23日 AFP】中国の上海浦東国際空港(Shanghai Pudong International Airport)で、市内での新型コロナウイルスの感染例が複数の航空貨物取り扱い職員につながっていることが分かったため、職員を対象とした新型コロナの大規模検査が実施されている。

 上海市内では今月、空港に関連した新型コロナの感染が6例報告されており、その大半はここ数日以内に確認されている。

 上海最大の空港である同空港では22日から23日にかけ検査が行われた。上海の保健当局がオンラインに投稿した動画には、大勢の人が検査のため、全身を防護服に包んだ当局者に立体駐車場に誘導される様子が映し出されている。

 国営の新華社(Xinhua)通信によると、23日朝までに1万7700人以上の貨物取り扱い職員が検査を受け、これまでに1万1500人以上の陰性が確認されている。

 新華社は、上海機場集団有限公司(Shanghai Airport Authority)の周俊竜(Zhou Junlong)副社長の話として、貨物取り扱いの現場で働く職員は今後、定期的に検査を受ける他、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のワクチンも接種すると報じている。

 当局は23日、今月初めに新型コロナの検査で陽性となった貨物取り扱い職員2人はマスクを着用せずに、北米から到着したコンテナ内の清掃を行っていたと明らかにした。

 中国では、市内で新型コロナが発生した際には大規模検査を実施している。当局は冷凍食品などの輸入品に関連した感染症例の報告が相次いでいることを受け、最近では輸入品に警戒を示している。(c)AFP