レバノン拘置所から69人脱走、44人逃亡中 看守と共謀?
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【11月22日 AFP】レバノンで21日、首都ベイルート近郊の拘置所から69人が脱走した。警察は、いまだに逃走中の44人の行方を追うとともに、地元住民に警戒を呼び掛けている。
警察によると、ベイルート東郊バーブダ(Baabda)の大統領府近くにある拘置所で、厳重な警備が敷かれているにもかかわらず69人が脱走した。
うち5人は、盗んだ車で急いで逃げようとしたところ、車が木にぶつかって死亡した。別の1人は、病院に搬送された。
21日昼すぎまでに15人が捕らえられ、4人が自ら戻ってきた。残り44人が逃亡中だ。
地元当局は住民に警戒を呼び掛けており、大勢の治安部隊が地域内の捜索のため動員された。
ガーダ・アウン(Ghada Aoun)検事は、看守が収容者らと共謀して脱走した可能性を除外できないと指摘した。
レバノン各地の収容者らは、新型コロナウイルスの被害を受けた拘置所から多数の収容者を釈放する大赦法案を可決するよう、国民議会に要求していた。
同国では、今年2月に新型コロナウイルスの流行が始まって以来、11万3000人以上が感染し、うち884人が死亡している。
現在レバノンでは、感染者の急増を食い止めるため、今月末までロックダウン(都市封鎖)措置が取られている。(c)AFP