【11月16日 AFP】世界保健機関(WHO)のテドロス・アダノム・ゲブレイェスス(Tedros Adhanom Ghebreyesus)事務局長は16日、ワクチンだけでは新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)を阻止することはできないと述べた。

 テドロス事務局長は「ワクチンはわれわれが手にしている他の対策を補完するものであって、代替にはならない」と述べ、「ワクチン単独でパンデミックを終わらせることにはならないだろう」との見解を示した。

 またワクチン供給は初めは制限され、「医療従事者、高齢者、その他の感染リスクの高い人々がまず優先される。これによって死者数が減り、医療システムが対応可能な状態になることが期待される」と述べた。

 その上でテドロス事務局長は「それでもなお、ウイルスには拡散の余地が大いにある。監視は引き続き必要で、人々には検査と隔離、治療を続けなければならない。接触の追跡も、個々人への対応も依然必要だ」として、警戒の継続を呼び掛けた。(c)AFP