【11月15日 AFP】20F1第14戦トルコGP(Turkish Grand Prix 2020)は14日、予選が行われ、雨に見舞われて難しいコンディションの中、レーシングポイント(Racing Point)のランス・ストロール(Lance Stroll)が自身初のポールポジションを獲得した。

 カナダ勢では1997年ヨーロッパGP(European Grand Prix)のジャック・ビルヌーブ(Jacques Villeneuve)氏以来のポールポジション獲得となったストロールは、キャリア最高の瞬間を迎えた後、ウエットでどこに危険が潜んでいるか分からないコンディションの中で輝いたのは「体にしみ込んでいる」もののおかげと語った。

 雨による中断があるなど劇的な展開となった予選で22歳は、最終盤に並み居るビッグネームの記録を更新してポールシッターとなった。

 激しい雨が進行を阻み、予選の45分間を通じて路面は危険な状態だったが、ストロールは滑りやすく不確定要素が多いという条件に慣れていたことをポール獲得の要因として挙げた。「そういう条件が好きだし、ずっと楽しんできたんだ。地元では駐車場の氷の上で運転して育った。グリップはほとんどなくてドリフトしたり滑ったりの連続だった。体にしみ込んでいるんだ」

 史上最多記録に並ぶ通算7度目のドライバーズ選手権制覇を目指すルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)は6番手、チームメートのバルテリ・ボッタス(Valtteri Bottas)は9番手スタートとなり、メルセデスAMG(Mercedes AMG)勢は今季初めてポールポジションを逃した。

 今季初めて予選でつまずいたハミルトンは、「グリップがまったく利かなかった」とサーキットの路面に不満を浮かべた。「トラックはひどい状態だ。氷上みたいだ。どういうわけかタイヤを機能させているドライバーもいたが、結局全員が必死だった」

 2番手にはレッドブル(Red Bull)のマックス・フェルスタッペン(Max Verstappen)が入り、3番手にレーシングポイントのセルヒオ・ペレス(Sergio Perez)、4番手にレッドブルのアレクサンダー・アルボン(Alexander Albon)が続いた。5番手にはルノー(Renault)のダニエル・リカルド(Daniel Ricciardo)が入り、ハミルトンとともに3列目からスタートする。

 なお、予選後ストロールはイエローフラッグを無視したとして調査対象となったが、ペレスがターン7でコースオフした際に違反はなかったと判断されてポールが確定した。

 また、マクラーレン(McLaren)のカルロス・サインツ・ジュニア(Carlos Sainz Jr.)は、ピットを出る際にペレスを妨害したとして3グリッド降格のペナルティーを受けている。チームメートのランド・ノリス(Lando Norris)はイエローフラッグを無視したため5グリッド降格となった。(c)AFP