【11月14日 AFP】英イングランド北部で1975年から1980年にかけて女性13人を殺害し、「ヨークシャーの切り裂き魔(Yorkshire Ripper)」と呼ばれたピーター・サトクリフ(Peter Sutcliffe)受刑者(74)が13日、死亡した。報道によると、今週に入って新型コロナウイルスへの感染が確認されたものの、治療を拒否していた。直接の死因は不明。

 サトクリフ受刑者は1981年に13件の殺人と7件の殺人未遂で有罪判決を受け、以後、終身刑に服していた。

 ボリス・ジョンソン(Boris Johnson)英首相の報道官は、首相の思いは犠牲者や遺族と共にあると述べ、サトクリフ受刑者を「下劣で邪悪な人物」だと糾弾。「服役中の身のまま死んだのは理にかなったこと」だと述べた。

 大型トラックの運転手だったサトクリフ受刑者は、犯行時に妄想型統合失調症だったと診断され、重警備の精神医療刑務所に収監された。しかしその後、責任能力があったと判断され、イングランド北東部の刑務所に移送された。

 刑務所内で暴行を受け左目の視力を失い、心臓病や糖尿病、肥満などの持病があった。(c)AFP/Callum PATON