【11月13日 AFP】サウジアラビアで11日、欧米諸国の外交官らが出席した式典で起きた爆弾攻撃について、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」は12日、犯行声明を出した。イスラム教の預言者ムハンマド(Prophet Mohammed)の風刺画掲載をめぐるフランスに対する抗議と述べた。

 爆弾攻撃は11日、紅海(Red Sea)沿岸のジッダ(Jeddah)の非イスラム教徒の墓地で行われていた第1次世界大戦(World War I)の終結記念式典で起きた。この爆弾攻撃で少なくとも2人が負傷した。預言者ムハンマドの風刺画掲載をめぐりイスラム教徒の間で怒りが拡大する中、ジッダでは先月、フランス領事館の警備員が刃物を振り回したサウジアラビア人に襲われ負傷する事件が起きていた。フランスのエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領はこれまで、一部には侮辱的と映る風刺画を掲載する権利を積極的に擁護。その一方、自身の発言をめぐり生じた緊張の緩和にも努めている。

 IS傘下のプロパガンダ機関アマク(Amaq)は攻撃について、「神の預言者を侮辱する風刺画の掲載に固執するフランスの領事を第一の標的にした」と主張した。

 攻撃後の各国大使館の発表によると、ジッダでの式典にはフランス、ギリシャ、イタリア、英国、米国の外交官らが参列していた。ギリシャの外交筋によると、この攻撃でサウジアラビア在住の同国の警察官1人が負傷した。英国市民1人も負傷したとされる。サウジ国営テレビ「アルイフバリヤ(Al-Ekhbariya)」によれば、同国の警察官1人が軽傷を負った。(c)AFP