【11月9日 AFP】熱帯暴風雨「エータ(Eta)」は8日、強風と大雨を伴いキューバに上陸した。エータはこれまでに中米とメキシコ南部で死者を伴う大きな被害をもたらしている。

 キューバ気象庁(INSMET)によると、エータは午前4時30分(日本時間午後6時30分)に中部サンクティスピリトゥス(Sancti Spiritus)州とシエゴデアビラ(Ciego de Avila)州の境に上陸。およそ5時間後に北部沿岸地域からキューバを離れた。

 ミゲル・ディアスカネル(Miguel Diaz-Canel)大統領は政府緊急会議を招集。国営メディアは、犠牲者や、建物が深刻な被害を受けたとの情報はないと伝えた。

 エータの上陸前に7万4000人が避難し、うち8000人は当局が設置したシェルターに移動したという。

 気象当局によると、エータは最大風速26メートルで強い突風を伴っている。熱帯暴風雨は風速33メートルを超えるとハリケーンとみなされる。

 エータは今後勢力を強めながら米フロリダ州に向かって移動する見通しで、米国立ハリケーンセンター(NHC)は、現地時間8日夜から9日未明にかけてフロリダキーズ諸島(Florida Keys)に到達するまでにハリケーンになる恐れがあるとして、「豪雨や生命に危険を及ぼす鉄砲水」に警戒を呼び掛けている。(c)AFP/Carlos Batista