【11月6日 AFP】国際プロサッカー選手会(FIFPro)は5日、AFCチャンピオンズリーグ(AFC Champions League 2020)東地区の試合をカタールで集中開催することに決めたアジア・サッカー連盟(AFC)について、選手側に事前の相談がなかったとして非難し、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)の中で遠征することに一部から不安の声が上がっていると明かした。

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 FIFProはこの日、カタールでの開催計画や新型ウイルス対策に関し、AFCと選手側の話し合いが不足していたことについて「失望し、懸念している」と発表。選手たちは遠征のリスクの他、隔離措置が家庭生活や試合、トレーニングに及ぼしうる悪影響に不満を唱えているとした。

 さらにFIFProをはじめ、東地区の全16チーム中12チームを占めるオーストラリア、日本、マレーシア、韓国、タイの各協会に対し、日程の調整について相談がなかったと述べた。

 しかしながら、AFC側はパンデミック中も各クラブや協会と「絶えず連携」していたと主張し、東地区の国々には試合を開催するチャンスを与えていたとコメント。代替開催地を決める際にも広く意見を集め、最終的にはカタールの「最高水準の衛生安全プロトコルを実施する専門知識と能力」を考慮したと説明している。

「AFCチャンピオンズリーグ(東地区)をカタールで開催する決定は、東地区から全く関心の表明がなかったことを受けて下された」

 遅れが生じている東地区は、11月18日〜12月4日にカタールの安全な隔離環境「バブル」で残りのグループステージが開催された後、12月19日に同国ドーハで行われる決勝へとつながる決勝トーナメントが続く。

 AFCによれば、全選手および関係者はカタールへの移動前と到着時、そして大会期間中も3〜6日ごとに検査を受けることになる。

 すでに完了した西地区では、選手およびスタッフの計30人が新型ウイルス陽性となった昨季王者アル・ヒラル(Al Hilal、サウジアラビア)が、試合に向けて必要とされた最低13人の選手登録をすることができず、大会から失格となった。(c)AFP