【11月3日 AFP】男子テニス、パリ・マスターズ(Rolex Paris Masters 2020)は2日、シングルス1回戦が行われ、大会第11シードのカレン・ハチャノフ(Karen Khachanov、ロシア)は3-6、6-2、2-6で予選勝者のアレハンドロ・ダビドビッチ・フォキナ(Alejandro Davidovich Fokina、スペイン)に敗れた。

 ノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)の欠場により、今大会で唯一の優勝経験者となっていたハチャノフは、試合が3日未明にずれ込むのを避けるために小さいコートに会場が変更となる中で、おとなしく大会から姿を消し、不本意なシーズンを終えた。

 今大会は当初1日1000人の観客を入れる予定だったが、新型コロナウイルスの第2波に襲われたことを受け、エマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)仏大統領が前週、再びロックダウン(都市封鎖)に突入することを宣言し、主催者はチケットの払い戻しを余儀なくされていた。

 賞金総額はジョコビッチが優勝した昨年より200万ユーロ(約2億4000万円)以上も削減されたほか、選手が帯同できる人数も2人だけに限定され、ほぼ無人となった1万5000席のベルシー・アリーナ(Bercy Arena)では、ときに空調機の動作音が最も大きく聞こえていたほどだった。

 一方、2014年の全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2014)覇者であるマリン・チリッチ(Marin Cilic、クロアチア)は、カナダの新星で第14シードのフェリックス・オジェ・アリアシム(Felix Auger-Aliassime)に6-0、3-6、6-3で見事に競り勝ち、2回戦に駒を進めた。

 現在世界ランク43位に後退しているチリッチは、「今季も昨季と同様に、それ以前と比べてベストの調子ではなかった」とすると、「きょうのプレーのレベルはかなりの自信につながると断言できる。とてもハイレベルな試合の手応えがあった」とコメントした。

 スペインのベテラン、フェリシアーノ・ロペス(Feliciano Lopez)は7-6 (13-11)、6-1でセルビアのフィリップ・クライノビッチ(Filip Krajinovic)を下し、第1シードの同胞ラファエル・ナダル(Rafael Nadal)との2回戦に進出した。

 スペイン勢は第9シードのパブロ・カレーニョ・ブスタ(Pablo Carreno-Busta)も、地元ワイルドカード(主催者推薦)のユーゴ・ガストン(Hugo Gaston)を6-3、6-2で退けた。

 その他では、フランスのウゴ・アンベール(Ugo Humbert)が好調のキャスパー・ルード(Casper Ruud、ノルウェー)に4-6、6-2、7-6(7-1)のフルセット勝ちを収め、2回戦で第2シードのステファノス・チチパス(Stefanos Tsitsipas、ギリシャ)に挑むことになった。

 また、今年の全米オープンで8強入りを果たした第16シードのアレックス・デミノー(Alex De Minaur、オーストラリア)と、第15シードのボルナ・チョリッチ(Borna Coric、クロアチア)もそれぞれ順当に勝ち進んだ。(c)AFP/Jed Court