【11月2日 AFP】13度目の全仏オープン(French Open 2020)制覇からわずか3週間でパリへ戻ってきたラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)が1日、初優勝を目指すパリ・マスターズ(Rolex Paris Masters 2020)への意気込みを語り、これまでけがによる棄権が多かった大会だが「不安はない」と話した。

 全仏オープンの会場ローラン・ギャロス(Roland Garros)からわずか14キロの場所にあるアコー・アリーナ(Accor Arena、通称ベルシー<Bercy Arena>)を舞台とするパリ・マスターズだが、ナダルは今回がわずか8回目の出場で、決勝進出もたった1回しかない。直近2回の出場は、2017年が準々決勝、昨年が準決勝でのけがによる棄権だった。

 それでも34歳のナダルは「自分はベストのプレーをするためにここへ来たし、けがのことは考えていない。何もないことを願っているよ」と話した。

「大会に出場するときは、最高のテニスをすることだけに集中している。以前けがをしたこととか、また負傷する可能性への不安はない」「ここ数年とは異なる状況になっているのは確かだが、まわりの状況に気を配り、不便さを受け入れる心構えをしておく必要があるのはいつも同じだ」

 ナダルは全仏決勝でノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)を一方的に下し、ロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)に並ぶ史上最多タイ20回目の四大大会(グランドスラム)制覇を成し遂げた。その一方で、これまで年末の時期はコンディション調整に苦しみ、シーズン最終戦のATPファイナルズ(ATP Finals 2020)での優勝は一度もない。

 全仏オープンを優勝した後、ナダルはパリ・マスターズを欠場する可能性を示唆していたが、現在はファイナルズも出場予定だと話している。ファイナルズは来年からイタリア・トリノ(Turin)開催となり、英国ロンドンが舞台となるのは今年が最後となる。

「イエス、ここで何も起こらなければ、出るつもりだ」「このスポーツの歴史の一部だよ。重要な大会で、シーズン最高の選手が集まるお祭りだ」

 パリ・マスターズの大会第1シードに選ばれているナダルは2回戦から登場し、準優勝経験者のフィリップ・クライノビッチ(Filip Krajinovic、セルビア)と同じスペインのベテラン、フェリシアーノ・ロペス(Feliciano Lopez)の勝者と対戦する。(c)AFP