【11月2日 AFP】スペインの首都マドリードで1日、市営葬儀会社の従業員らが24時間のストライキを行った。新型コロナウイルス感染の第2波による死者数の増加を見据え、葬儀従事者の増員を求めた。

 スペインで家族が墓参りする習わしとなっている諸聖人の日(All Saints' Day)のこの日、ストライキ中の従業員ら数十人は、マドリード南部カラバンチェル(Carabanchel)にある墓地の入り口で抗議デモを実施した。

 同墓地は諸聖人の日に合わせて入場を制限していたが、花を持った人々が絶え間なく訪れた。デモ参加者らはクラクションを鳴らし、同市のホセ・ルイス・マルティネスアルメイダ(Jose Luis Martinez-Almeida)市長の辞任を求めた。

 同市の市営葬儀会社の主要組合を代表する労使協議会長のマヌエル・カルモナ(Manuel Carmona)氏によると、同社が新型ウイルス感染による死者を埋葬し、感染の第1波の際に強いられた応急的な対応を避けるには、少なくとも「15〜20人」の増員が必要と指摘した。

 流行開始後に感染のピークが訪れた3月下旬から4月、マドリードでの埋葬には5、6日かかり、遺体の数が多すぎて数百キロ離れた別の都市で火葬しなければならなかった。

 カルモナ氏は仮設の遺体安置所としてマドリード市内のアイススケート場が使われたことを指摘し、「この無責任(な対応)の共犯にはなりたくない」と話した。

 同社の従業員らは9月にも、同様の問題で24時間のストライキを実行している。(c)AFP