【10月29日 AFP】新型コロナウイルスの影響でスポーツ界が混沌(こんとん)とした1年になる中、サッカーフィリピンリーグは今季の開催期間をわずか2週間に短縮し、各チームが一度ずつしか対戦しないという極端な解決策を打ち出した。

 3月から延期されていた同リーグは28日、首都マニラから40キロ南に位置するナショナルトレーニングセンターの安全な「バブル」環境で、観客を入れずに開幕した。

 新型ウイルスの集団検査と台風の接近により開幕が再び延期となった同リーグだがついに幕を開け、同日の試合ではユナイテッド・シティ(United City)がアズカルス・デベロップメント(Azkals Development Team)に1-0で、カヤFCイロイロ(Kaya FC Iloilo)もマハーリカ・マニラ(Maharlika Manila)に同スコアで勝利した。

 SNSで試合が放送され、11月12日に閉幕する今大会のフォーマットが独特なものになったことで、全6チームはタイトル獲得に向けたチャンスが一度ずつしかなく、全ての試合が事実上の決勝戦に姿を変えた。

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で、各クラブが他のチームとそれぞれ4度対戦するという通常のフォーマットを採用することは不可能になった。フィリピンでは新型ウイルスの被害が深刻で、陽性反応者数は37万5000人を超え、死者は7000人以上に上っている。

 異例のフォーマットにはなったものの、リーグ側が各チームとスポンサーに、期間が短縮化されてもシーズンを続行したいかを尋ねたところ、答えは一様に「イエス」だったという。(c)AFP