■「万が一」はあるか

 米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)は、現在の州別の調査結果が4年前と同じ程度間違っていたとしても、バイデン氏が勝つだろうと予想している。

 同紙のネイト・コーン(Nate Cohn)氏は最近、「われわれの調査結果の平均では、バイデン氏がテキサス州で勝利して選挙人400人以上を獲得する方が、トランプ大統領がペンシルベニアやネバダといった伝統的な激戦州で勝つよりもあり得る」と書いている。

■不確実な要素はまだあるか

 それでも調査会社やアナリストらは、投票行動は明確に予知できるものではなく、誤差もあると慎重な態度だ。

 米国では有権者登録の違いが非常に大きく、それが投票率の予想をとりわけ困難にしている。

 トランプ氏は集会に参加した熱心な群衆を指して、機運は自分の側にあると主張するが、それが実際の投票につながるのか。

 事前に勝利を予想されていたクリントン氏を、熱狂するほどには支持していなかった民主党支持者は、トランプ氏を追い出すために中道派バイデン氏を支持するだろうか。

 さらに新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)の影響はどうか。

 イプソスのジャクソン氏は「郵便投票と期日前投票の規模は歴史的水準になりそうだ」と指摘する。「それが及ぼす影響は分からない。実に複雑な要因が多数入り込んできており、調査で把握するのは難しい類いのものだ」(c)AFP/Francesco Fontemaggi