【10月28日 AFP】新型コロナウイルス流行の第2波で複数の国がロックダウン(都市封鎖)の再施行を検討している欧州で、飛行機の利用者数が回復しなければ、200近い空港が今後数か月で破産する可能性があると、国際空港の管理者団体が27日、発表した。

 国際空港協議会欧州支部(ACI Europe)によると、破産の恐れがあるのは193空港。主に地方空港で、地元のコミュニティーを支えてきた。

 これらの空港は合わせて25万人以上の雇用と、120億ユーロ(約1兆5000億円)超の国内総生産(GDP)を生み出してきた。

 発表は、「空港が閉鎖の危機にあるということは、各国政府が必要な支援策を強化しなければ、欧州の航空輸送システムのかなりの部分が崩壊の可能性に直面することを意味する」としている。

 一部の国では、新型ウイルス関連の規制で影響を受けたすべての企業を対象とする支援策とは別に、航空会社への支援を行っている。

 国際空港協議会欧州支部の統計によると、10月中旬時点の空港利用者は前年同期比75%減で、空港も航空会社と同様に、運営資金を賄うことが難しくなっている。

 同協議会は欧州各国に対し、旅行者に隔離期間を設けるのではなく、飛行機の乗客に新型コロナ検査を実施する方向に転換するよう求めている。(c)AFP