【10月24日 AFP】英国の元国営の郵便大手ロイヤル・メール(Royal Mail)は21日、新型コロナウイルスの感染流行を受け、全国の家庭向けに集荷サービスを開始した。

 ロイヤル・メールは、「この新たなサービス『小包集荷(Parcel Collect)』によって、今後は郵便配達員が日常業務として荷物の配達だけではなく集荷も行う」と発表。「日々の配達業務では、1852年に郵便ポストが設置されて以来、最も大きな変化に数えられる」と述べた。

 ポストや郵便局まで行かなくて済むようにオンラインで申し込み、1か所の住所につき一度に集荷してもらえる荷物は最大5個まで。1個当たりの集荷料金は72ペンス(約98円)で、これに郵便料金が加わる。

 集荷サービスはイングランド西部で先行運用され、これに続く形で全国展開された。

 ロイヤル・メールは新型コロナの流行中、検査キットを配達し、経済的打撃を受けた企業の存続支援に重要な役目を果たしたとしてイメージアップにつなげた。また、6月下旬まで約3か月間続いた全国規模でのロックダウン(都市封鎖)中、インターネット通販最大手の米アマゾン・ドットコム(Amazon.com)の配送業務も支援してきた。

 しかしオンライン上で連絡を取り合う人が急増していることで、主要な郵便事業は業績不振に陥っている。(c)AFP