フランスは「風刺画やめない」 マクロン氏、教師国葬で宣言
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【10月22日 AFP】イスラム教の預言者ムハンマド(Prophet Mohammed)の風刺画を授業で見せたことを理由に殺害されたフランスの歴史教師サミュエル・パティ(Samuel Paty)さん(47)の国葬が21日、パリのソルボンヌ大学(Sorbonne University)で営まれた。エマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領は弔辞で、「われわれは風刺画をやめない」と宣言した。
マクロン氏は、同国の最高勲章「レジオン・ドヌール(Legion d'Honneur)」をパティさんに授与。弔辞では、パティさんはフランス共和国の世俗的、民主的な価値観を体現したことで「臆病者たち」により殺されたと述べ、「彼は私たちの未来を奪おうとしたイスラム主義者らにより殺害された」、「私たちの未来は決して渡さない」と宣言した。
パティさんのひつぎはフランス国旗をかけられ、ソルボンヌ大の中庭中央に安置された。式典は、遺族の要望によりアイルランドのロックバンド「U2」の曲「ワン(One)」が流されて始まり、生徒や友人、同僚の教師が心を動かす弔辞を読み上げた後、拍手と共に終了した。
パティさんは16日、パリ近郊にある学校からの帰宅途中に、ロシア・チェチェン(Chechnya)共和国出身のアブドゥラフ・アンゾロフ(Abdullakh Anzorov)容疑者(18)により首を切断されて殺害された。容疑者はツイッター(Twitter)にパティさんの頭部の画像を投稿した後、警察に射殺された。(c)AFP