【10月20日 AFP】ベジタリアン向け製品の名称に「ハンバーガー」や「ソーセージ」といった言葉を使用することは、消費者に肉を含む製品だと誤解させるとして、欧州の農業生産者らが使用の禁止を求めている。

 ベジタリアン向け製品でのこうした言葉の使用禁止は19日、今週採決される農業法案の修正案の一部として欧州議会(European Parliament)に提出された。

 肉を使用せずに、肉の味覚や食感を忠実に再現した高級ベジタリアンバーガーは最近人気を集めている。また畜産と気候変動の関連性が指摘されていることから、菜食主義を志す風潮も高まっている。

 法案は、「『肉』に言及する用語や描写は、食肉にのみ使用されるべき」と定める内容。ベジタリアン向け製品での使用を禁止すべき言葉として、「ステーキ」「ソーセージ」「エスカロップ」「バーガー」「ハンバーガー」を挙げている。また乳成分不使用の製品に対し、「ヨーグルトスタイル」や「チーズ風」といった表現を使用することも禁じるとしている。

 欧州連合(EU)ではすでに「ソイミルク」や「ビーガンチーズ」といった言葉の使用が禁じられている。 

 この修正案について、フランスのベジタリアン向けバター(ベジバター)メーカー、アップフィールド(Upfield)のエルベ・サロモン(Herve Salomon)取締役は「ばかげている」と一蹴した。

 採決は21日にも行われ、可決された場合、EUの農業政策改革の一環として、加盟各国と交渉される。(c)AFP