【10月15日 AFP】(更新)中央アジアの旧ソ連構成国、キルギスのソオロンバイ・ジェエンベコフ(Sooronbai Jeenbekov)大統領は15日、辞任を表明した。不正が疑われた今月の議会選をきっかけに巻き起こった混乱に終止符を打つためと説明した。

 ジェエンベコフ氏は、大統領府が出した声明で「私は権力にしがみついたりはしない。キルギスの歴史に、流血の事態と国民に銃を向けることを許した大統領として名を残したくない。辞任の決心を固めた」と述べた。

 キルギスでは4日、議会選(定数120)が行われ、大統領に近い2政党がほぼ全ての議席を獲得したが、野党は票の買収が行われたと主張。選挙結果は後に無効とされたが、緊張が続いていた。

 抗議デモ参加者らと警察の間で起きた衝突では、1200人以上が負傷、1人が死亡した。

 ジェエンベコフ氏は14日、自らの政敵で、過去の人質事件で先週まで収監されていたサドウイル・ジャパロフ(Sadyr Japarov)氏の首相指名を承認。これは混乱収拾に向けた第一歩と受け止められていた。

 しかしジャパロフ氏や支持者らは、ジェエンベコフ大統領の即時辞任を要求していた。(c)AFP